2016年11月11日

家族の絆をつむぐ本-継伝-

なぜ先祖のことを知った方が良いのか

松下幸之助さんの著書にこんな事が書いてありました。
長文ですが、まさに継伝の狙いと言いますか、意味するところです。



先祖にもいろいろな人がいる

考えてみれば、お互い人間一人ひとりにも、その人の生い立ちというか、いわば個人の歴史ともいうべきものがあります。
二十歳の人なら二十年の歴史、五十歳の人であれば五十年の歴史というものがあるわけです。そしてその個人の歴史をふり返ってみますと、ある時は気の毒な人を助けて感謝されたというようないい面もあるでしょう。また反対に、他人に迷惑をかけたといった悪い面もあるだろうと思います。

そのような自分の過去をふり返って、今後いかに生きていくべきかを考える場合の参考にするというのは、これは人間として当然なすべきことでしょう。そして、自分の歴史において、悪かったと思うこと、あやまちであったと思うことは再びやらないように気をつけ、よかったと思うこと、好ましいと考えられることは今後の人生に生かしていけばいいわけです。
そのようにして、自他ともの幸せに結びつくような、よりよい人生を送っていきたいとだれでも願っているのではないでしょうか。そういった意味で、過去の歴史をふり返ることは非常に大切な意義を持っていると思うのです。

また、個々の人間はそれぞれに家庭、家族の一員でもあります。
そして、その家庭、家族というものについて考えてみても、親の代、そのまた親の代というように、それぞれ過去の歴史を持っているわけです。そういう家族の歴史においても、先祖にあたる人びとはそれぞれにいろいろなことをしていると思います。
二十代前のある先祖は世のため人のために非常な貢献をしているけれども、十代前の別のある先祖は世の中に大きな迷惑をかけているという場合もあるでしょう。十代の先祖をとってみて、三人はよいことをした、五人は平凡に生きた、あとの二人はいささかよくないことをした、ということもあると思います。

そのように、先祖の姿は、その時代、その個人によっていろいろだと思われます。そういうものが、われわれ一人ひとりの家庭、家族の歴史だといえるでしょう。そして今日に生きるわれわれは、そういった先祖の歩みというものをよく知って、自分がよりよく生きていくための参考にすることが大切だと思うのです。


(『日本の伝統精神 日本と日本人について』より)
posted by 細田次郎 at 08:39 | Comment(0) | 継伝から知る教訓

2016年01月22日

家族の絆をつむぐ本-継伝-

長所短所

  〜80代女性の継伝より〜

 私は子供の頃からとろくてゆっくりしていて物覚えが悪かった。
小学校で習う九九でも何でも覚えることが遅かった。
本を読んでもピンと来ない、そういう欠点があります。

 しかし、人様からはゆっくり話されるからいいとか、聞きやすいとか、
無駄なことを言われないからいいとも言われたことがありました。
自分ではそんなことはないと思うのですが、それでもゆっくりなことは
長所でもあったのだと気付いたのです。
 そういった事は本当の気付きですよ。


posted by 細田次郎 at 08:19 | Comment(0) | 継伝から知る教訓

2015年12月02日

家族の絆をつむぐ本-継伝-

単純

〜 80代女性の方の継伝より 〜

小学生の頃の大地震の時、同じ町内には古びた平屋の長屋が
ありましたが、傾いた建物を引っぱってパッと直していました。
その光景を見た時に、
単純な構造のものほど、もし何か災害があった時には危険を
避けられるのではないか」

という考えが私の中に生まれました。


posted by 細田次郎 at 18:48 | Comment(0) | 継伝から知る教訓

2015年10月27日

家族の絆をつむぐ本-継伝-

天狗

〜 自営業を営んでこられた80代男性の方の継伝より 〜

商売ちゅうものはね、
忙しい時に天狗になっちゃあ言葉にちょっと出る。
あれでお客さん引っ込むけえね
僕らも昔全盛期には忙しくて、
仕事で電話がくりゃあね、面倒臭いぐらいに思うて物言いが変わる。
それはお客さんに伝わる。あがあな事はお客さんはよう分かる
posted by 細田次郎 at 17:57 | Comment(0) | 継伝から知る教訓

2015年09月05日

家族の絆をつむぐ本-継伝-

親の教え

こんなことわざがあります。

「親の意見と茄子の花は千にひとつも徒花(むだ)はない」

親の教訓というものは、茄子の花には徒花(あだばな)が極めて少ないように、
千に一つも無駄がない。
徒花が少ないというのは、だいたい間違いなく実を結ぶということで、
意見(小言)は殆どが子の為になるものであるということ。
posted by 細田次郎 at 20:20 | Comment(0) | 継伝から知る教訓

2015年06月28日

家族の絆をつむぐ本-継伝-

営業として大切なこと

〜 60代男性、大手メーカーを営業一筋で退職された方の継伝より 〜

私どもはメーカーなので、営業は目に見えるものをお客様に買って頂く仕事だった。
私が昔からずっと信念として掲げているのは、お客様のところに行ってモノを売る事を
前面に出してはダメだということ。
モノを売る前に人を売らないといけない。
自分がお客様から信頼されたらモノは後で自然についてくる。
「買ってください、買ってください」というのは営業ではない。
私は営業の真髄はそうじゃないかなと思う。


posted by 細田次郎 at 14:41 | Comment(0) | 継伝から知る教訓

2015年06月12日

家族の絆をつむぐ本-継伝-

営業という仕事

〜 60代男性、大手メーカーを営業一筋で退職された方の継伝より 〜

会社に入社して、営業に配属された時は落ち込んだが、今振り返って考えても、
狭い所でこちょこちょ研究したりしているよりは、やっぱり営業に配属されて
良かったなと思う。
いろんなお客様と出会って、お客様に教えられることで、自分が成長していけた
と思う
。いろんな人との付き合いというのが自分の人生に非常に役に立ち、
ありがたかったなということをつくづく感じている。


posted by 細田次郎 at 09:20 | Comment(0) | 継伝から知る教訓

2015年05月11日

家族の絆をつむぐ本-継伝-

今の商売

〜 70代女性経営者の継伝より 〜

私は商売にたいそれた秘訣など考えていませんでした。
誠心誠意やってきただけです
でもそれだけではこれからの時代はならないかもしれませんね。
競争が激しいですからね。
あの人に世話になったからとか情だけでやっていける時代は
終わったんじゃないでしょうか。

posted by 細田次郎 at 08:45 | Comment(0) | 継伝から知る教訓

2015年05月01日

家族の絆をつむぐ本-継伝-

理想の上司

 〜 部下たちの話で綴った継伝より 〜

部長は僕らが前向きにやったことで起きるミスは全部自分で責任を取られるんですよ。
ほんとに僕だけじゃなくて他の人でも、何かミスがあったら「自分が謝りに行く」
と言って率先してお客様のところに行かれる
んで、ほんとに働きやすいです。
なかなか口では言っても行動できる人っていないじゃないですか。
まずいないですよ、こんな人は。
そういうかっこいいほんとに理想の上司です。


posted by 細田次郎 at 18:37 | Comment(0) | 継伝から知る教訓

2015年04月15日

家族の絆をつむぐ本-継伝-

人のつながり

〜 80代男性の方の継伝より 〜

松下幸之助さんというのは、物を作る前に人を作る」と常に言っていた。
人間関係を大事に、ということを一番強調されていた。
何をやるにもやはり、人と人とのつながりによって物は生まれてくると。
自分一人では何もできないという教えが基本だった。


posted by 細田次郎 at 19:52 | Comment(0) | 継伝から知る教訓